What’s up?

日々がたとえ繰り返しだとしても、僕はそれを愛しているんだ。

コピーでは個性や多様性は生じない

テレビシリーズも終えて。

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最後は。
攻殻関連の映画、3本まとめて。

さて、どこへ行こうかしら

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年)

公安9課に所属する草薙素子(通称「少佐」)は認定プログラマーの国外亡命を斡旋する外交官暗殺の任務を遂行する。後日、外務大臣の通訳が電脳をハッキングされる事件が起き、他人の電脳をゴーストハックして人形のように操る国際手配中の凄腕ハッカー、通称「人形使い」の犯行である可能性が浮上。公安9課は捜査を開始するが、容疑をかけられ逮捕された人物はいずれもゴーストハックされており、人形使い本人の正体を掴むことが出来ない。(Wikipediaより抜粋)


のちに続く攻殻シリーズのこれが原点で、この映画の”続編”としては次に書く『イノセンス』のみになる。

ちなみに『S.A.C.』『2nd GIG』『S.S.S.』は「草薙素子が人形使いと出会わなかった」世界で展開する物語で、『ARISE』は現9課のメンバー達との出会いと9課設立までを描き、『新劇場版』はその続編に当たる。

僕がこの95年の攻殻を観たのは『S.A.C.』『2nd GIG』を観たあとだったので、映画の途中から「んん?」となっていたんだけど。

ネットで調べて上に書いたような「パラレルワールド」での物語と分かって、納得。

というか。
本当に各制作スタッフのイマジネーションが凄い。

そしてこの映画が全シリーズを通して一番「自分」とは何か「生命」とは何か、について考えさせられる。
あと、「記憶」。

疑似体験も夢も、存在する情報はすべて現実であり、そして幻なんだ

このセリフがとくに響いた。

僕の人生に起こった数々の出来事も、出会った人々も、今となっては全てが僕の「記憶」でしかなく、それが「現実だった」ということを証明するのは、他人はおろか自分に対してもとても難しい。

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 [Blu-ray]

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ネットは広大だわ

引用に継ぐ引用

『イノセンス』(2004年)

少佐こと草薙素子が失踪(前作『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』のラスト)してから3年後の西暦2032年。 少女型の愛玩用ガイノイド「ロクス・ソルス社製 Type2052 “ハダリ(HADALY)”」が原因不明の暴走を起こし、所有者を惨殺するという事件が相次いで発生した。被害者の遺族とメーカーの間で示談が不審なほど速やかに成立し、また被害者の中に政治家や元公安関係者がいたことから、公安9課で捜査を担当することになり、公安9課のバトーは、相棒のトグサとともに捜査に向かう。(Wikipediaより抜粋)


これはずっと観ようかどうしようか迷っていて、今回初めて鑑賞に踏み切ったんだけど。
同じく迷っていて同じく今回初めて観た『新劇場版』よりも退屈だった。

言いたいこと、言わんとしていることは何となくは分かるよ?
ストーリーも別に難解すぎるとも思わないよ?

ただ、これを手放しに「面白い」と感じる人間はそう多くはないんじゃないかな。

これまでの攻殻はどれもまずは”エンターテイメント”として成立していて、そこに深みだとか奥行きだとかがあった。
だけどこれは完全に観客を意識せずに作ったとしか思えない。

ていうか。
観客を意識せずに作ってもいいよ。
含蓄だらけの引用のオンパレードでもいいよ。

面白くさえしてくれたら。

イノセンス [Blu-ray]

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だいたい100分もかけてやる内容かな、これ。

囁かないのよ、あなたのゴーストは

『攻殻機動隊 新劇場版』(2015年)

西暦2029年3月、国防省の防衛庁への格下げを不服とした国防軍の11人の将校が、大使館関係者42人を人質に東亜連合経済体極東通商部大使館に籠城し、国防省の維持と軍事裁判の中止を要求する事件が発生する。公安9課の荒巻部長は、200人規模の機動隊で現場を包囲するが、草薙素子は総理大臣補佐官の藤本修から直接出動命令を取り付け、7人の独立部隊で議事堂内に突入する。部隊は首謀者たちを拘束し、人質を解放するが、ゴーストハックされた人質数名が武器を使い、犯人たちを殺害してしまう。同時刻に、総理大臣の藤本彰が会談中に爆弾によって暗殺される事件が発生する。会談に同席していた草薙のかつての上官クルツ中佐も爆発に巻き込まれて死亡する。(Wikipediaより)


キャラクターデザインも声優も変えて始まった攻殻の新シリーズ『ARISE』の劇場版。
これもずっと観ようか迷ってたんだけど、何となくテレビ版の全4話も観返してしまったし、じゃあ観るか、と。

上でも書いたように『イノセンス』よりは楽しめたけれど。
でもやっぱり「攻殻」としてはかなり不満が残る。

それは絵とか声とかよりもまず話がイマイチだから。
と、もう一つ。
とにかくテレビ版からして少佐が少佐っぽくないから。

そりゃあ人は日々変化しているものなのかもしれないけど。
「ゴースト」という概念が強固な世界では「っぽさ」はシリーズ通して僅かでも匂わせてくれないと。

それに少佐以外にはちゃんと「ゴースト」を感じたし。

攻殻機動隊 新劇場版 (特装限定版) [Blu-ray]

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どう頑張っても、ここからS.A.Cには繋がらない。

よもや。
攻殻の関連作品を誹謗する日がくるとは。

と思ってちょっと調べてみて。

犯人は。

脚本担当、なんじゃないだろうか。