先月20日に放送されたNHKスペシャル『平成史スクープドキュメント 第4回 安室奈美恵 最後の告白』を繰り返し、何度も観ている。
何度も何度も観て。
その都度いろいろと思うことはあるけれど。
何を書こうか。
何から書こうか。
考えて。
まず決めたことは。
この番組への文句は書かない。
おそらく。
これが最後になるであろう歌手・安室奈美恵の言葉とその姿を届けてくれた事に。
観終わる頃には、もう。
感謝でいっぱい。
25 THANK YOU I ♡ FUN!
過去映像が幾つか流れたあと。
「お願いしますー」
って、控えめな声でふわりとスタジオに入ってくる感じがまず好き。
そこから。
どうしてこのインタビューを受けてくれたのか?に対して、
「25年間の振り返り、という作業が自分では出来なかったので」
みたいに言っていたけど。
それはきっと、彼女自身にはそれほど必要な事じゃなかったからだと思う。
デビューからずっと。
やれる事をやれる限り、一途に、真摯にやってきて。
セルフプロデュースになってからは。
現在と未来をしっかり考えて、可能な限り見定めて、後はいつものように全力投球。
そうして、一つの仕事を終えたら、次の仕事へ繋げる為の反省をして、課題と目標を見つけて、納得が行くまで調整して準備して、後はまた全力投球。
ずっと、その繰り返しだったと思う。
だから、本人のための「振り返り」はきっと必要ない。
この、短いけれど心のこもった「振り返り」は。
ファンの為なんだよね。
25 THANK YOU I ♡ FUN!
最後まで。
あなたは僕たちを気にかけてくれていた。
本当の始まり
一年間の休業の間に何を思ったか。
その後、小室哲哉を離れて進み始めたとき、どんな心境だったのか。
先の見えない不安の中をたった一人、手探りで歩く。
やわらかな口調と表情のままで話してくれていたけど。
どれほどの心細さだったろう。
「みんな気に入ってくれていないんじゃないか」
何よりも。
あなたが楽しそう、ていうのが、いつも正解なんだよ。
だからSUITE CHICは大正解だった。
そのキラキラとワクワクを、僕はしっかり受け取った。
ところで、作詞作曲へのチャレンジ。
続けてくれなくてよかった。
天性のしなやかで雄弁なカラダと、その身にも内にも圧倒的な美が備わっている彼女には、作詞作曲なんて、却って表現の幅を狭めるだけ。
「本当に本当に思ったことは言わない」っていつか言っていたように。
彼女は行動で語るか、それもせず秘める人。
歌って、踊る。
そこに全てがある。
「得意 不得意があるなって」(ここ、言い方超カワイイ)
そう言って無邪気に笑った。
挫折、低迷、苦悩──
あの頃メディアはそんな情報で溢れ返っていたけど。
だけどまた絶対に頂点に立つ。
それは確信だった。
だって、彼女は安室奈美恵だからね。
How do you feel now?
「よかったな 頑張って
本当によかったんだなって」
僕はラストツアー自体あまり観ないし、観ても本編までだし。
『How do you feel now?』はまだ一度もちゃんと観ても聴いてもいない。
なみーが引退してしまいそうで…(錯乱)
5年。
いや、10年経ったら。
最後までちゃんと観ようかな。
だけど、このまま。
一生観れないような気もするな。
このまま。
さよならの、こちら側に。
ずっと。
立っていたいな。