明菜をやったからには無論、聖子もやる。
そして明菜もたいがい「レビュー」なんてシロモノじゃなかったのに輪をかけて。
先に宣言。
これはレビューでも、もしかしたら感想でさえもない。
それでは僕の「お気に入りTOP20」。
1位〜5位
- アーティスト: 松田聖子
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 1990/10/15
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1位 [マイアミ午前5時] (『ユートピア』1983年)
僕の「best song of 松田聖子」にして人生で2番目に好きな歌。
(1985年、姉が誰かから『街角のメルヘン』というOVAを借りてくるまでの1番目でもあった。)
始まりの1音からフェイドアウトしていく最後の1音まで、歌詞もメロディもアレンジも演奏もコーラスもタイトルも歌声も、全てが完璧。
何千回聴いても、何万回聴いても。
このたった5分の短編フィルムに胸が熱くなる。
街に帰る私を
やさしく引き止めたら
鞄を投げ出すのに
上から、な女の子がたまらなく好きなのは、絶対にこの歌のせい。
2位 [小麦色のマーメイド] (オリジナルアルバム未収録 10thシングル/1982年)
ある時突然あちこちで耳にするようになった『青い珊瑚礁』からそこそこ好き、っていうスタンスで以降のシングルをラジオやテレビで聴いていたんだけど。
『風立ちぬ』から妹がレコードを買い始めて。
(以後、僕の記憶が確かなら彼女は『瞳はダイアモンド』まで買い続けていた。)
B面もいいんだな、と思ったことを憶えている。
だけどまあそんなに熱狂するわけでもなく。
そこへこの『小麦色のマーメイド』。
好きよ 嫌いよ
松田聖子に完全に白旗を掲げた瞬間。
- アーティスト: 松田聖子
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3位 [Dancing Cafe] (『Windy Shadow』1984年)
というか。
アルバム『Windy Shadow』が歌手・松田聖子の最高到達点だと僕は思っていて。
元からそれなりに歌唱力はあったけれど、アルバム『Pineapple』辺りから技術はさることながら彼女の代名詞である「キャンディ・ヴォイス」が確立されていって。
だけど彼女はどこまで行っても「アイドル」で。
実力的には十分「シンガー」なんだけど、彼女はあくまでも「アイドル」でい続けて。
それが天職だと、知っていたんだろうな。
”Queen of Idol”
後にも先にもこの言葉は(今のところ)松田聖子にしか決して当て嵌まらない。
ところで『Dancing Cafe』。
ノリのいいリズムに乗せて「お姉さんが教えてあげる」的などストライクな名曲。
上から、な女の子が(以下省略)。
4位 [BITTER SWEET LOLLIPOPS] (『Canary』1983年)
20世紀で間違いなく一番カワイイ歌と歌声。
「じゃあ『上海倶楽部』はどうなんだ!」
っていう怒号以外、異論は受け付けない。
5位 [ガラス靴の魔女] (『Tinker Bell』1984年)
気の多いカレシに嫉妬した魔女が秘密の浮気デートを魔法を使って邪魔する、と歌詞を額面通りに受け取ればそうなんだけど。
僕はこれが女の子の妄想の「設定」だと思っていて。
自分だけを見ていてほしいのに、相手は目移りを繰り返す。
もしも魔法が使えたら、懲らしめられるのに。
自分だけを好きにさせるのに。
彼を独り占めできるのに。
でもあなたの心奪う
魔法が何故なの? きかないのよ
だから。
ここがいじらしくてカワイ過ぎて、気絶しそう。
6位〜10位
- アーティスト: 松田聖子
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6位 [ピーチ・シャーベット] (『ユートピア』1983年)
大好き。
大好き。
大切な事だから二度言いました。
ちなみにこの記事のタイトルはこの歌の歌詞から。
微妙な関係のボーイフレンドに誘われなかったからってこの言い草。
本当に。
女の子はSでナンボ。
そして。
この34年間、8月になったら毎年必ず聴いている。
今年も、もちろん聴く。
7位 [レモネードの夏] (『Pineapple』1982年)
殆ど全ての歌がそうなんだけど。
これも前奏を聴いた瞬間、色んな記憶が一斉に呼び覚まされる。
2階にある窓を残らず開け放して、塵や埃がキラキラ舞った午後の部屋の中で。
うつ伏せに寝転んで、頬杖でジャケットの裏の歌詞を読みながら。
赤いKENWOODのコンポのスピーカーから聞こえてくる彼女の歌声と、規則的に混じるレコード針のノイズ。
逢いたいのは未練じゃなく
サヨナラって涼しく言うためよ
それは、未練だよ、きっと。
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8位 [一千一秒物語] (『風立ちぬ』1981年)
これは最初期の聖子でダントツに好きだった一曲。
その後のハイクオリティなリリースの波に飲まれこの位置だけど。
僕の中で1位と7位までが飛び抜け過ぎているから。
実質3位、みたいなもの。
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9位 [ボーイの季節] (『The 9th Wave』収録 21thシングル/1985年)
BGMはいつも夏で 13で 生意気で
きみの空耳がした
の”背景”はこの曲と『スクール・ガール』(C-C-B)だったりする。
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10位 [Private School] (『Canary』1983年)
新しく赴任してきた英語の先生に恋をしている(おそらく)女子高生の歌なんだけど。
その想いが完全に一方通行の片思い。
聴いていると。
本当に何一つ言えずに終わった、というか始まりもしなかった恋を思い出す。
だけど学校って、何の苦労も努力もいらず、好きな人に必ず会える場所だったな。
と。
歌詞もいいけれど、メロディとアレンジがちょっと洋楽ぽくてカッコいい。
11位〜15位
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11位 [パイナップル・アイランド] (『Pineapple』1982年)
ああ、これは、小学校の夏休みのプールの帰り。
左耳に入った水がなかなか抜けなくて、左の側頭部をトントンやりながら時々ケンケンをしたりして家まで歩いたけれど、それでもまだ抜けなくて。
耳に伝わる振動がビョンビョンと変な音を立てるのを不快に思いながら階段を上がって、机の上のラジカセの再生ボタンを押したらこの歌が流れてきて。
ドラムの音がいつもよりビョンビョンいってる気がするけど元々だっけ、それとも僕の耳?ってなって、妹を呼びにいって一緒に聴いてもらった。
それ以来、この歌を聴くと、決まってこの一連の出来事を思い出す。
あ。
結果は、元々からビョンビョン。
12位 [密林少女] (『Tinker Bell』1984年)
え、何でこれがこの順位?
って思うけれど、この順位。
『ガラス靴の魔女』にも胸を撃ち抜かれたけれど、これもほんっとイイ。
というか。
アルバムまるごと楽曲対決では僕は『Tinker Bell』が一番かも。
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13位 [上海倶楽部] (『SUPREME』1986年)
20世紀で間違いなく二番目にカワイイ歌と歌声。
「だったら13位は低すぎるだろう!」
という怒号以外、反論は受け付けない。
14位 [薔薇とピストル] (『Windy Shadow』1984年)
なかなかウエスタンな感じのこれも良曲。
ていうか、今回に限ってはページまるごと良曲以上しか無いな。
指で作るピストル
の切ない歌い方が超好き。
そして聖子は「作曲」のセンスはかなりあると思う。
(ずっと、アルバムの数曲を自作する、に留めていたら彼女自身のキャリアはきっともっと違ったと思うんだけど。)
15位 [ピンクのスクーター] (『Pineapple』1982年)
これは前奏のコーラスがまず好きで、そこから始まる初夏っぽいメロディも大好き。
歌詞はいつもと違って(?)振り回される側の女の子なんだけど。
それでもちゃんと(?)逞しい感じがするのが聖子っぽい。
16位〜20位
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16位 [ガラスの林檎] (オリジナルアルバム未収録 14thシングル/1983年)
聴いた当初は取り立てて好みだったわけではなく、転調のところがとにかく好きでよく聴いていた。
それが。
じわじわ全部が好きになってきて、シングルTOP3にまで上り詰めた。
ちなみに。
それまでの3位は『時間の国のアリス』。
もちろん、今でも大好き。
17位 [裏庭のガレージで抱きしめて] (『Strawberry Time』1987年)
前作『SUPREME』でも「聖子が変わりつつある」と感じていたんだけど。
この『Strawberry Time』で「変わりつつある」ではなく、これまでの聖子が「終わりつつある」んだと感じた。
それはきっと自然なことだし、仕方のないこと。
ただ、僕は。
それをきっと受け入れないだろうな、という予感があった。
(それは次の『Citron』で的中することとなるんだけど。)
僕が今も聴く松田聖子の”最後”のアルバム。
その中でイマサは、新しいけれど「懐かしい聖子」を書いてくれた。
この曲も本当に大好き。
18位 [銀色のオートバイ] (『Windy Shadow』1984年)
これはもう純粋にメロディとそれを歌う(奏でる)聖子の声の魅力に尽きる。
とにかく『Windy Shadow』が彼女のキャリアの一つの大きな頂点だと思っているんだけど。
その中でも『Dancing Cafe』とこの歌は出色の出来。
私は女よ
っていう歌詞も彼女らしくて好き。
- アーティスト: 松田聖子
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19位 [未来の花嫁] (『Candy』1982年)
『Candy』発売当時はもちろん、その後も脈々と聖子ファンの女子たちに圧倒的な人気を誇っていたこの歌。
僕はああ、あの可愛らしい感じの結婚式の歌か、くらいの認識しかなかったんだけど。
あまりにもみんながみんな口を揃えて「めっちゃいい、めっちゃ好き」って言うんで。
一度じっくり聴いてみたら、これが本当にびっくりした。
これは、彼氏側が聞いたら大半、背筋が凍りつくんじゃないだろうか。
自らを「未来の花嫁」と言い切り、その溢れる結婚願望でぐいぐいと迫ってくる恋人を。
女の子らしくて可愛い、と受け止めてくれる男が世の中に一体どれくらいいるだろうか…
アイドルって。
男にも、女にも、罪つくり。
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20位 [Only My Love] (『North Wind』1980年)
これは、80年代にコンサートに行っていた身としては入れとかないと。
そして、幕。
アンコール
最後の2曲は若干ネタで。
本来なら『雨のリゾート』(『風立ちぬ』1981年)と『制服』(8thシングル『赤いスイートピー』B面/1982年)あたりが19、20位かな。
まあ、あの2曲も好きは好きだし、思い入れもたっぷりあるけれど。
アンコール その2
シングルは実に『旅立ちはフリージア』(1988年)まで程度の差はあれ全部好き。
ただそれ以降、好きな歌は『素敵にOnce Again』(1995年)くらいで、『哀しみのボート』(1999年)を最後にもう18年も彼女の新作を聞いていない。
なので、もしか、いつか。
途切れた続きを聴いてみたら、ここの順位が多少は変わるかも。
SEIKO MEMORIES ~Masaaki Omura Works~
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『櫻の園』は聴いてみたい。
今も昔も。
僕は彼女の“ファン”ではないけれど。
歌声は大好きだったし、大好きだな。
書くだけ書いたし。
次は何も考えずに『マイアミ午前5時』からまた順番に聴こう。