とある名画劇場のラインナップ総ざらい [Part9]

汲めど尽きせぬ泉のように、戦争映画。

戦争が終わっても悲劇は終わらない

『山河遥かなり』(1948年/アメリカ)

ナチの強制収容所で生き別れになった母子をめぐる物語。
ガス室で亡くなった人の服を仕分けさせられてて母親のブラウスを見つけるとか、もう…

ハッピーエンドの陰に隠れた無数の酷たらしい結末を思うと胸が痛む。

『栄光何するものぞ』(1952年/アメリカ)

第一次大戦中のフランスを舞台に繰り広げられるミュージカル調のコメディ。
後半はだんだんシリアス展開になっていくんだけど、色んな要素が全て中途半端。

今のところジョン・フォードの戦争映画は全滅。

『フライング・タイガー』(1942年/アメリカ)

日中戦争中に活躍したアメリカ義勇軍「フライング・タイガース」の活躍を描く。
活躍、どころではない部分も描く。

機体に描かれた顔がサメだったことが一番の思い出。

『第十七捕虜収容所』(1953年/アメリカ)

限られた空間と条件を見事に使い切った異色の戦争映画。
緻密な人間ドラマの中にユーモアとサスペンスが織り交ぜてあり最後までテンポよく楽しめる。

ただ、スパイにももう少し寛大になって欲しかったけど。

『サハラ戦車隊』(1943年/アメリカ)

邦題に反して砂漠を進む戦車は一台のみ、主人公チームは少数で寄せ集め、水は残り僅か。
「なんとか味方と合流する」ことを目的に、まずは水を求めて広大な戦場を行軍する。

砂漠での優先順位は武器よりも上官よりも水。

そして。
この「とある名画劇場〜」シリーズは次回で最終回。