僕のパートナーは、本とCD(と酒)は割といくらでも買ってくれる。
先月ここで「ポチりたい」と零していた『GANGSTA.』も実はそのあとすぐに買ってくれていた(コミック1-7巻セットの方)。
そうして、未読の本の山が堆くなっていく。
そんな中から、長編小説を2作、読了。
『天地明察』冲方丁。
去年「江戸時代の天文学者」として知った「渋川春海」、それと同時に彼の半生を題材にした小説が存在することを知った。
「え、やたらとCMでやってた映画の、あれ?」
タイトルから勝手に”陰陽師モノ”だと思っていた僕は、その映画の情報に全然興味がなかった。
(あ、興味がないのは陰陽師そのものではなくて、あくまでも陰陽師”モノ”。)
そんなこんなを経て手に取った『天地明察』上下巻、もう一気に読んでしまった。
終始一貫して、春海や春海を取り巻く人々が、それぞれに感じたり、担ったりしている「天命」に対する直向きさに、読んでいて何度も胸が熱くなった。
なかでも僕は温和怜悧な保科正之と、その対称を成す怜悧冷徹な酒井”雅楽頭(うたのかみ)”忠清が気に入っている。
- 作者: 冲方丁
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/05/18
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江戸時代の夜空を遥かに仰ぐ、天と地を結ぶ物語。
で、こちらはさくっと。
『ガダラの豚』中島らも。
なんと言うか、面白くなくはなかった。
あちこちで褒め倒されていて、別に過度な期待を持って読んだわけでもなかったけど、僕はイマイチだった。
割と展開が読めるのと、割といろいろ都合がいいのと、とにかく、そういう弱点とか細々した辻褄の合わなさとかを吹き飛ばすくらいの勢いが、物語全体にあればよかったんだけど。
だけど彼自身のイマジネーションは好きなので、また違うのに挑戦するつもり。
さて。
暮れも押し迫ってきて、そろそろ記事のストックが欲しいところ。