What’s up?

日々がたとえ繰り返しだとしても、僕はそれを愛しているんだ。

僕たちの正体は?

『攻殻』シリーズ視聴は既に2nd GIGの13話まで来ているけれど。
僕自身予想していた通り、記事が全く進んでいない。

というか。
S.A.C(1期)観終わってすぐ、久々の興奮そのままにかなりの長文感想を書き散らしてはいたんだけど。
文章としての出来はともかくストーリーの核心や細部に触れ過ぎていてダメだな、と。

もう一つ。
その感想を書きながらすごく読み返したい本が2冊ずっとアタマに浮かんでいて。

結局記事後回しで読んでしまったので、今夜はその2冊について。

謎だらけの究極装置

『進化しずぎた脳 中高生と語る[大脳生理学]の最前線』池谷裕二(2007年)

脳科学者である著者がニューヨークの高校生を対象に行った「脳について」の講義を分かりやすく纏めたエキサイティングな良書。

とくに第二章「人間は脳の解釈から逃れられない」で述べられている「心とは何か」や人間の「目」や「言葉」についての話、”世界を体験しているという実感”という感覚や感情(クオリア)は神経活動の”副産物”でしかない等々、読んでいると無限に想像力を掻立てられる。


進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)

進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)


度々出てくる「幽霊」という言葉に頬を緩ませながら。

生命とは何か

『生物と無生物のあいだ』福岡伸一(2007年)

まず著者が理系の学者とは思えないくらいに文章が美しいことに驚く。
内容は生物学の知識が無くても読みやすい「科学エッセイ」といった語り口のこちらも良書。

DNAの中にある生命の膨大な設計図にはたった4つのアルファベットしか存在しないが、文字の組み合わせによって20種類のタンパク質文字をカバーしているという発見や、半年か一年もすれば僕たちは分子のレベルですっかり入れ替わっている、生命とは「動的平衡」にある流れである、という定義など。


生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)


表題の「何者か」が「ウイルス」というのも大変興味深い。

それはそうと。
両著とも出版からもう10年以上が経っているし。

良さそうな新刊をまた探そうかな。