月曜日、東京では夜の街からOLが消えたらしいけど。
西の繁華街では。
ホステス達の当日欠勤が多発した。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2015/02/18
- メディア: Blu-ray
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東京ラブストーリー
僕はこれ、本放送ではなくそのすぐ後にやった再放送で夕方、友人やら何やらとワイワイ見た事があっただけで、ちゃんと観るのは今回が初めてだったんだけど。
当時の印象よりもさとみはそんなに嫌なヤツじゃなくて。キモイけど。
三上もまあそんなに悪いヤツじゃなくて。寒いけど。
寧ろリカの方が実際にはまずいない(っていうかいないで欲しい)面倒くさいヤツで。
何より。
諸悪の根源は完全にカンチ。
きっとカンチ、さとみはスウィートメモリーズで、いまリカ好きだよね?
なのに優柔不断のフリして御しやすそうな方とったよね?
と、僕には映った。
*ここからネタバレ全開です。ご注意。
カンチ、今がいとしいよ
初見と今回で印象が違った、とか書いているけれど、実のところ。
最終回以外は色んな記憶や感情が一周して、なんていうか無の境地で観ていた。
まあ、みんながんばれ、オッケーバブリー、みたいな。
で。
最終回。
まずは柱に彫った名前。
その映像がもう、甘酸っぱい。
そこから。
カンチが育った町を案内している時に話す、リカの笑顔の理由。
「もっとラクに生きろよ」
「カンチもね」
からの、リカの最後のお願い。
「会いたいからサヨナラ言わないよ」
帰る電車。
4時48分の約束。
ギリギリになって駅へ走ったカンチだったけど、リカはもうそこには居なくて。
きっと。
リカはカンチがその時の感情だけで自分の元へ来てしまうだろう、って思って。
もしも。
最後の約束を果たすことに、自分との未来に迷いが無いのなら、カンチは時間ギリギリにはならないだろうから。
そんなんでまたやり直しても上手くいかないって分かっていたから、一本前の電車にリカは乗った。
と、最初に見た時には思ってたんだけど、もしかしたら。
最後はカンチの「答え」を知りたくなかったのかな、と。
来るにしても、来ないにしても、カンチの答えによって未来を選ぶんじゃなく、自分自身で決めたかったのかな、と。
ちょっと思った。
(そしてリカが乗った「33分」の電車。
いつだったか、さとみとの待ち合わせには15分前には来て待っていたカンチとの対比なのかな。)
「カンチと同じ季節に同じ道を歩けたことを、愛してやみません」
リカがNYへ去った後、故郷での別れの日、こっそり投函していたハガキがカンチの元に届く。
「カンチ、今がいとしいよ」
リカは確かに面倒なヤツだけど、同じくらい、魅力的なヤツだった。
恋よりも、失恋がしたくなる
三年後。
カンチ、さとみ、リカが街で偶然に再会する。
そこからさとみの提案でカンチとリカの短い同窓会が始まるけれど、雑踏にリカを見つけて呼び止めた時からカンチが「リカ」呼びなのに対して、リカはずっと「永尾くん」。
若干、淋しそうなカンチ。
だけど不思議に、ここではもうそれを非難する気持ちにはならなかった。
巡り合わせ、って。
あるのかもね、と。
互いにしか分からない符丁のような遣り取りをして。
かつてをトレースしているようで、その違いを確認しているような。
懐かしいけれど。
変わらず愛しいけれど。
戻れないんだな。
戻れないんだよ。
ていう、最後で。
あの「カンチ」はマジで泣いた。
リカ自身の。
だけどカンチへの。
愛しかった過去への「カンチ」
振られた気持ちも、振った気持ちも思い出した。
...まあ。
もう二度と要らないんだけど。
喉元さえ過ぎれば。
失恋って、甘美。