人生で二番目に何度も観た映画。
言い換えると。
人生で間違いなく一番観た邦画。
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『波の数だけ抱きしめて』(1991年/日本)
あらすじ
1991年11月。旧友・真理子の結婚式の帰り、小杉と芹沢は車で茅ヶ崎に向かう…。1982年5月。大学4年の小杉、芹沢、裕子、真理子は、無線マニアの芹沢の提案で、湘南にミニFM局を開設する。DJを務める真理子は、間もなく留学のためロスに行ってしまうが、互いに想いを寄せる小杉とは気持ちを伝えられないでいる。そこへ広告代理店に勤める吉岡が現われ、真理子に急接近する。(allcinemaの「解説」より抜粋)
感傷と感想
1991年の公開当時映画館へ観に行く約束をしていた相手にフラれ、結果スクリーンで観ることは永久に適わなくなってしまったという「サイド」の部分で思い入れがあった本作。
翌92年から2008年頃まで毎夏、最低1回、多い年は4〜5回くらい、何かのセレモニーのように観返し続けていたんだけど。
今回、実に10年振りに(パートナーと)鑑賞。
やっぱり。
色んなことを差し引きしても、僕はこの映画が好きだな。
現在(1991年)から始まる映像は白黒で過去(1982年)に舞台が移った途端カラーになる、って導入もいいし、砂浜でスタックしている別所哲也の車が黄色のビートル・カブリオレなのもいい。
そこに颯爽と(でもないけど)現れる中山美穂。
く、黒い…!
毎年観ていた頃はそんなに気にならなかったんだけど、ていうか、こんなに黒かったっけ?
いや、確かに黒かったけど、ここまで黒かったっけ?
慣れって怖いなとか何とか話していたらナイスバディ時代の松下由樹がヤマハの50ccで登場。
く、黒い…!
いやもうサクラクレパスにある「まつざきしげるいろ」よりも黒い気がするくらい黒い。
なに?
ビデオとDVDの違い?
それともウチのテレビのカラーレベルか何かのせい?
と、二人でワイワイしている間も物語は進んでいき。
真理子(中山美穂)のバイト先であるサーフショップに仲間4人で開設したミニFM局「Kiwi」。
通常は半径300メートル程の範囲にしか届かないミニFMの電波を中継局を増やすことで裕子(松下由樹)のバイト先の海岸まで届かせようと小杉(織田裕二)と芹沢(阪田マサノブ)が奮闘している。
そこへ砂浜の出会いで真理子に一目惚れをした社会人の吉岡(別所哲也)が加わり、恋と「Kiwi」のサービスエリアが急加速していく。
この学生チームの「手作り中継器」と社会人が電器屋で買ってくる「高額中継器」が競い合いながらだんだん増えていくところのワクワク感とかやっぱり好きだし、中盤辺りの「7年間好きでした」Tシャツのダブル・ミーニングもなかなか泣かせる。
結末は(っていうかまあ「結末」から始まるんだけど)。
あれはあれで美しいんじゃないかな。
ミニFM局が舞台だし
流れている音楽はどれもこれもGOOD。
波の数だけ抱きしめて Kiwi FM ORIGINAL SOUNDTRACK(コンプリート版)
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で。
劇中「Kiwi」で放送していた洋楽だけを集めたこのサントラももちろんイイけれど。
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まずはオープニングの結婚式で流れている名バラード『心ほどいて』と中継局が増えていくワクワクのシーンでかかるファンタスティックな名ポップチューン『Valentine's RADIO』が収録されているこの名盤とか。
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終盤に向かうヤマ場「夜で、雨で、電話ボックス」の後ろで流れてくるドラマティックな名スローナンバー『SWEET DREAMS』収録のこちらも名盤。
(ちなみに映画の場面と歌詞とは全然あってなくて、歌そのものの方がめちゃくちゃ泣ける。)
とか。
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エンディングに流れる小気味の良い佳曲『真冬のサーファー』収録のまたまた名盤、とか。
というか。
アルバム『TEARS AND REASONS』までのユーミンの神通力は本当に凄まじいものがあるよね。
と。
これもまた、そのうちに。