What’s up?

日々がたとえ繰り返しだとしても、僕はそれを愛しているんだ。

伊達と中二病の分厚い紙一重

オートバイ って言わないんだぜ
なんて言うの?
バイクさ

『ボビーに首ったけ』片岡義男
現在の僕に繋がる趣味嗜好の原型はだいたい13歳くらいで出来上がったと思うんだけど、その根幹の割と大きな部分を「片岡義男」が占めている。影響、という意味だけで言ったら、開高御大よりも、おそらく受けている。
要するに、盛大に「気触れた」のだ。

11歳のときに本作を買ってから『嘘はほんのり赤い』(そこから少し飛んで『魚座の最後の日』は買った)まで五十数冊、その当時は全部揃えていた。
何せタイトルと表紙がめちゃくちゃカッコいい。
物語に出てくる海も、街も、夜も、酒も、女も、すべてがカッコいい。

だけど。
その「熱」は、ある日突然、きれいさっぱり引いてしまった。
人生における時間は有限である、という事を、15歳の夏に実感として知ったからかもしれない。

それでも『ボビーに首ったけ』を含む数冊は、いま手元にないのが悔やまれるくらい、素敵な物語だった。

 

ボビーに首ったけ (角川文庫 緑 371-11)

ボビーに首ったけ (角川文庫 緑 371-11)

 

 

彼には珍しく主人公が「少年と少女」で、清く、眩しく、瑞々しい。
あ、僕は「単車」って言うけども。

 

スローなブギにしてくれ (角川文庫)

スローなブギにしてくれ (角川文庫)

 

 

こっちも一応「少年と少女」なんだけど、ボビー達よりは幾分スレた感じ。
きっと、強いジン、のせい。(嘘。)

 

彼のオートバイ、彼女の島 (角川文庫 緑 371-9)

彼のオートバイ、彼女の島 (角川文庫 緑 371-9)

 

 

これも確か、登場人物みんな若かったような。
「彼のオートバイ」部分はいつも通りで、「彼女の島」部分の描写がすごく好きだった。

 

ラストシーンの出来ばえ (角川文庫)

ラストシーンの出来ばえ (角川文庫)

 

 

一番好きな片岡義男、はこれ。
もう、狂うくらいにスノッブ。

ボビーとラストシーンは、きっと買うな、うん。