What’s up?

日々がたとえ繰り返しだとしても、僕はそれを愛しているんだ。

行く歳月

冬の町の
長い長い階段を下りれば
もうそれが
最後なんだと

分かっていて
分かっているから

憶えないように
すぐに忘れてしまえるように

行く歳月
漢字が違うよって言えば
いいのよって
目を細めて

ちょっと微笑って
ちょっと泣いて

ポットのお湯を
不揃いのカップに注いだ

コーヒーの香りと
木枯らしの窓と
僕のいない思い出と

ふと過る
あの覚え書きの続きも

考えないように
すぐに忘れてしまえるように

冬の町の
長い長い階段を下りれば
もうそれが
最後なんだと

分かっていて
分かっていて

幾歳月
漢字を書き直す度に

行く歳月
空耳に振り返る

行く歳月
空耳に振り返る

 

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